このカニは浜名湖では「どうまん」、「甲丸と呼ばれ、特産・名物となっています。大型で、大きな鋏を持ち、肉の多いおいしいカニです。
和名はノコギリガザミ(主にトゲノコギリガザミ)で、英語名では、マッド(泥)クラブ(カニ)、又はマングローブクラブなどと呼ばれます。
英名のように、元々はマングローブの根元の泥に穴を掘って生息する熱帯性のガザミ類です。黒潮に乗って分布を拡大し、日本では、静岡県以南の太平洋岸に生息(近年の温暖化で千葉県まで進出か)しています。
漁業の対象となっているのは、高知県(裏戸湾、浦ノ内湾などで、「えがに」)、宮崎県(河口域)、そして浜名湖くらいです。浜名湖では、主に湖内のやや奥まったところの袋網で漁獲され、鷲津や雄踏の市場に出荷されます。
漁獲量が少ないカニなので、漁協では増やすために人工生産された稚ガニの放流を行っています。しかし、稚ガニの生産は全国でも静岡県温水利用研究センターの1か所しか行っておらず、しかも、技術的に非常に難しいと言われるので、今後の研究の進展によ生産数が増え、放流数が増やせることを期待しています。
浜名湖海苔の養殖は、1820年頃に始まりました。現在は、青のり(ヒトエグサ) を主に養殖しています。
この海苔は、青のり(ヒトエグサ)に黒海苔をブレンドしたもので、香りと独特の甘みが特長です。冬から春に生産され、地元の商店で購入できます。
ごく薄く仕上げてありますので歯触りが良く、忘れられない味です